キッチンに立つ人の気持ちを考えたデザイン
動きの無駄をなくす「スイスイ設計」と現代のインテリアに合うデザインを軸に、日々のキッチンワークをやさしく楽しくするアイデアが、ふんだんに取り入れられたTOTOシステムキッチン「クラッソ」。
3月より発売開始。I型2550㎜基本プラン¥670,000~(税、工事費別)
東京・中目黒駅の裏手、目黒銀座商店街の路地にひっそりとある隠れ家的イタリアン「イカロ」でシェフを務める宮本義隆さん。本場イタリアにおいて7年間の厳しい修業を経て、2008年、兄の宗隆さんとともに同店をオープン。11年にはミシュランレストランガイドで一つ星を獲得したことでも知られる名店の厨房を取り仕切っているだけに、キッチンに対するこだわりは、かなり強い。
「収納がたっぷりとあり、整理がしやすいこと。一つひとつの作業、工程のつながりを邪魔しない設計になっていることが、キッチンに求められる絶対条件ではないでしょうか」
近年のシステムキッチンはかなり優秀としながらも、今回試してもらったTOTOの新作キッチン「CRASSO(クラッソ)」は、ハイブリッドエポキシ樹脂を使い、熱や傷に強く、手入れも簡単なフラット天板「クリスタルカウンター」、把手を引けば2重構造になっている内引き出しも連動する「らくプル親子収納」など、使い手の立場に立ったデザインが考えられていると、宮本さんも納得の面持ち。
準備から片付けに至るまで、調理工程でフルに活用する水まわりに対し、宮本さんはさらに厳しく目を光らせる。
「一般家庭でも、僕たちが使うようなプロの厨房でも共通して言えることなのですが、ちょっとしたデザインの差で、作業が一気に煩雑になったり、扱いが面倒になってしまうことも。そんな水まわりは絶対にNGですね」
実際に「クラッソ」を使いながら、宮本さんが太鼓判を押すのが、そのシンクのデザインだ。「一般的にはエッジに無駄な角があるものが多いので、汚れがたまりやすい。その点、このキッチンは角の処理がなめらかなうえに、ハンドシャワーが付いており、掃除も簡単ですね」
近年、キッチンに立つ男性は増えているものの、宮本さんからすれば、まだまだ手際の悪さが目立つという。
「つくることにはさまざまなこだわりを見せるものの、片付けだけは苦手という人も多いですよね(笑)。だからこそ、キッチンはお洒落というだけではダメ。細かなポイントにおいてもしっかりとサポートしてくれることが大切なんです」使う人に寄り添う工夫がキッチンにあればこそ、料理はもっと楽しくなると、宮本さんは断言する。